看護師という職が安定していないと感じる理由3つ

看護師

看護師は世間的には『安定』というイメージが一人歩きしています。

「コロナの情勢の中で仕事があるのは医療職の強みだし、安定してるじゃん!」

「再就職もできるし、福利厚生もちゃんとしてるから一生安泰じゃん!」

と聞くと、「確かにそうやけどさ…。」となりますが歯切れは悪いですよね。

管理人
管理人

実際に、看護師をしていて、安定と聞くと疑問が浮かんできませんか?

おそらく、私も含めて看護師として働いている方々にとって、

決して安定しているとは言い切れない理由があるからです。

今回の記事では、安定してるように見える看護師が、なぜ安定していないと感じるのかについて述べていきます。

看護師という職が安定していないと感じる理由

コロナで倒産した飲食店のことを思えば、給料は安定しているし、ボーナスも入って仕事がなくなることはありませんね。

病院がつぶれても再就職する場所はどこにでもあるので、何も困ることはありません。

ただ、それでもやっぱりどこかに不安を感じてしまいませんか?

不安を感じる原因は、「この先一生、看護師として楽しく働けているイメージ」がつかないからです。

では、なぜそう感じてしまうのかを深堀りしていきます。

1.心を縛られている

看護師という職は、「患者さんのために」という言葉が呪縛のようになっています。

患者さんに質の高い看護を行うために残業や看護過程を強いたり、看護研究や研修への参加を勧めてきます。

それに対してNoと言えないんですよね。

患者さんのためだから、絶対にYes以外の返答を求めるな、という圧があるんですよね。

他にも、ミスやインシデントを起こしてはいけない雰囲気や、「辛いのは当たり前だから仕方ない」といった暗黙のルールがあります。

『患者さんの命がかかっているから』という免罪符を振りかざされるので、

自分が苦しくても頑張らなければならない姿勢を求められます。

そういった職場にいると、看護業界の古き習慣に染まっていく人が多くなっていきます。

なので、職場全体が、患者さんのために自己犠牲する姿勢をつくりあげていると言えます。

Yesという答えを求められるので、

「看護師としてこうあるべき」という理想像を一方的に押し付けられるような強制感があります。

看護師をしていると思考を縛られるという風に感じるのはこのためです。

2.選択を縛られている

「最初は急性期病院で働くもの」、「3年は病院で働いた方がいい」、

「夜勤をしないと給料が下がる」、「キャリアのためにはうちの病院で働く方が勉強になるよ」

という文言ありますよね。

看護師界隈で出来上がっているゴテゴテの風習が、職場を選択できる自由に制限をかけています。

この文言があるから病院を辞めることに抵抗を感じさせてしまいます。

辞めることをすごくリスクがある、という風に考えている人が多いので、

全体的に辞めにくく・辞めさせにくい雰囲気が漂っています。

読者
読者

いやいや、看護師は転職できるところも多いし、資格があるからこそ選択に自由があるんじゃないの?

実は選択に自由があると見えますが、選択の自由はありません。

なぜなら、病棟夜勤を辞めると給料が激減するからです。

夜勤をすることで高い夜勤手当がもらえますが、日勤のみになると給料は激減します。

子育て世帯になると、家計を支えるために夜勤をしなければならないという看護師も多数います。

夜勤手当がなくなって、給料が激減すると、生活ができないと感じる看護師は多いです。

結局、嫌だけどお金のために夜勤をしなければならないので、

夜勤を辞めるという選択肢がとれにくいんです。

3.寿命を削られている

モニターやナースコールで走り回って疲弊して、

生活リズムが乱れ、夜勤前は十分な睡眠が取れず、

夜勤で意識を失いそうになりながらも朝が来るまで動き続けて、

まさに寿命を削って働いていると言っても過言ではないです。

それに加えて職場の先輩に悪態をつかれたり、患者さんから暴力を振るわれながらも、

「患者さんのために」という大義名分を盾に、心身をすり減らしながら働いていますよね。

なので、すごく疲れやすいし、自分のやさしさや余裕も失ってしまう感覚があります。

そして、夜勤をしていると、「定年までずっと夜勤ができるのかな?」と不安になりますよね。

看護師の仕事は体力勝負なところもあり、いつ体を壊してもおかしくはない状態です。

また、責任の重さや看護師からのいじめが起きやすいので、心も病みやすい状況です。

そのような状態のため、寿命を生贄にして、病院へ労働力を切り売りしている地獄の構図ができあがってしまうわけです。

看護師に限らず、支配されている状態は安定とは言えない

安定というのは、「給料の問題や退職のリスク」が保証されているだけでは感じません。

では、本当の安定とは何かというと、

万が一職を失ったとしても、生活が脅かされるリスクや不安を感じない状態が保てていること

仕事の選択に自由があること

自由な思考を持てて、楽しみを持って働ける状態にあること

つまり、心の余裕と、お金の余裕があれば、自信を持って初めて『安定』と認められます。

この問題はだいたい、お金の不安が解決できたら、他も相対的に解決することができます。

お金の余裕があれば、選択肢が増えるためです。

まとめ:縛られない看護師になるためには!

前提として、看護師は多職種と比べても、給料面や再就職は有利です。

しかし、手放しで安泰だ!!もう将来の不安はないぞ!というとそうでもないのです…。

給料や再就職の保証だけでは、私たちは安定とは感じません。

看護師は労働力を、寿命と引きかえに切り売りしています。

仕事の選択の幅も、思考すらも制限される環境にあります。

であれば手っ取り早い手段は、お金の不安をなくすことです。

お金の不安がなければ、Noという選択肢がとれて、自分が選択できる側に立てるからです。

はぁ…貯金がんばろ……。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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